PET PET動物百科事典 :犬図鑑
大型犬:キースホンド
【体 高】43〜46cm
【体 重】25〜30kg
■ルーツ
北方系犬種とされ、そのルーツは1500年代、北極かスカンジナビア半島といわれている。かつてはオランダ南部地方で、小さな害獣を駆除するためや警察犬として飼われていた。また、運河に浮かぶ船の番犬として、飼育された時代もあったが。この犬種が注目されるようになったのは、18世紀のオランダ内戦のときで、当時愛国党のキース・デ・ギーセラエルに飼われたことから、党のシンボルにもなった。キースホンドという名前も、その党首にちなんだものである。別名はウルフスピッツで、大型のヨーロッパ・スピッツ犬種のひとつに数えられている。
■外見的特徴
筋肉質で、引き締まった体つきをしている。顔立ちはキツネに似ていて、全体に小さくまとまっている。目のまわりの毛の色が薄く、耳は三角形で直立し、背上に背負うようにくるっと巻いた尾が特徴である。豊かな直毛におおわれ、上毛は体からまっすぐ生え、下毛は柔らかい。体の毛は長く、頭部と四肢の毛は体よりは短いが、厚い頸毛と、四肢および尾には見事な飾り毛がある。被毛の色は、上毛は黒、下毛は薄いグレーかクリーム色で、そのコントラストが美しい。各色が適度に混ざった模様が特徴となっている。
■性 格
順応性があり頼りがいがあり、愛情が深くて家族に忠実である。明るく外向的で、おだやかな優しい面をもっている。きちんとしつければ、とても楽しいパートナーになり、与えた仕事もこなすほか、番犬としても当然役立つ。
■飼 育
被毛の手入れは、その毛の豊かさの割には面倒ではないが、日常の手入れは欠かすことができない。毎日きちんとブラッシングとコーミングを行うことが大切だ。まず毛の流れにそってブラッシングし、次に毛の流れに逆らってこすり上げるようにする。さらに被毛をならすように上から順にブラッシングして仕上げるのがこつである。コーミングは金属製コームを使って、適度な強さで皮膚をこするように梳くようにしたい。適度に皮膚を刺激しながら手入れしてやることによって、毛の生長が促進されるという効果が期待できる。また長毛種でもあり、専門家に定期的に手入れをしてもらうことを実行したい。
■健康上の注意点
比較的どのような運動量にも適応する種類である。ただしかなり活動的ではあるので、良好な健康状態を保つためや、ストレスがたまることがないよう、1日2回はたっぷりと引き運動を行う。ただし優雅な頸毛が痛まないよう、輪縄状の首輪は控えるようにしたい。また、できれば広くて安全な場所で、自由運動やゲーム的な運動をすることができれば、なおいいだろう。食事は、豊かで滑らかな被毛をより美しく保つためにも、栄養バランスのとれたものを与えたい。総合栄養食のドライフード、また嗜好性を加味するならドライフードに缶詰フードを混ぜた混合食が手軽でいいだろう。回数は若犬から成犬なら1日1、2回が適当だ。健康維持や肥満をさせないためにも、運動量に見合った量を与えることを心がけることも大切だ。股関節形成不全や、心臓の欠陥などが問題になることがある。
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