小型犬:チワワ
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【体 高】15〜23cm
【体 重】2.7kg以内
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■ルーツ
9世紀のころメキシコ周辺を支配したトルテック族などが、聖なる犬として飼育していたテチチという犬が、その祖先といわれている。またアメリカ大陸に上陸したスペイン軍が連れてきた犬、あるいは海路アメリカに渡った中国人が連れてきた犬など、その祖先については、諸説がある。いずれにせよ、初めて原産国のメキシコからアメリカに輸出されたのは1850年のことで、その後世界各国に普及した。
■外見的特徴
世界でもっとも小さい犬である。その骨格は華奢だが、前胸は豊かに発達し、腹部はよく引き締まっている。全体にしなやかな体形といえるだろう。頭部は丸味があり、鼻吻部は丸味のあるクサビ形、鼻筋はまっすぐで適度に短く、小さな鼻はわずかに尖る。ぱっちりと丸い大きな目の瞳は暗色、ルビー色、または明るい色と多彩だ。耳は大きなそり耳で、緊張しているときはピンと立つが、くつろいでいるときは傾いて開いている。被毛には短毛のスムース・タイプと長毛のロング・タイプの2種類がある。スムースでは滑らかで光沢のある毛が密生しており、首の毛はやや粗く、頭と耳の毛が非常に短いのが特徴。一方のロングはやわらかく、まっすぐか、わずかにウェーブがかかったものがあり、耳、首、四肢と尾は特に豊かに密生している。毛色はいずれも、フォーン、ブルー、チョコレート、黒、ブラック・タン、レッドなどがある。
■性 格
きわめて忠実で、飼い主に対し深い愛情を示す。活発で好奇心も旺盛、敏捷に動く姿が印象的な犬だ。また甘ったれなところがある反面、大きな犬の前でも堂々と自分を主張することもある。いろいろな面で訓練には対応するので、幼犬期からきちんとしつけを行えば、可愛い家族になるだろう。
■飼 育
スムースの手入れは、獣毛ブラシを使った毎日のブラッシングや固く絞ったタオルで拭いてやる程度で十分だ。ロングでは毛玉ができないよう、ブラッシングとコーミングを組み合わせて行う。シャンプーしてもかまわないが、寒さに弱い面があるので、冬場は手短にする。シャンプー後はタオルで拭いたあと、ドライヤーでしっかり乾かすようにする。また、週に1度程度、耳、ツメ、歯の手入れをするとなおよいだろう。
■健康上の注意点
つい抱えて移動したくなるが、犬のことを考えれば歩かせた方がよい。戸外での運動は特に必要ないが、天気のいい日は日光浴をかねて、散歩させてやろう。また運動不足にならないよう、室内で一緒に遊んでやることも大切である。活発で好奇心も旺盛なので、その気にさせれば、犬のほうから戯れてついてくるはずだ。小型犬の場合、大型犬より体重1kgに対するカロリーを多く必要とするが、特に寒がりのチワワでは、寒い冬は体温を保つために、夏より量をやや増やして、カロリー摂取量を多めにする必要がある。内容は栄養バランスのとれた小型犬用のドッグフードでいい。ドライフードとウェットフードの混合食が一般的で手軽だ。
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