超大型犬:レオンベルガー
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【体 高】65〜80cm /メスはやや小さい
【体 重】34〜50kg /メスはやや軽い
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■ルーツ
その起源は1800年代とされている。ドイツはレオンベルク市の市議会議員の一人が、同市の紋章に描かれた獅子を模した犬を作ろうと考えたのが、この犬種の作出へとつながった。きっかけとなったのは、ランドシーアのメスとセント・バーナードのオスで、さらにニューファンドランドやグレート・ピレニーズなどを交配し、1846年に誕生したという。その際には、ナポレオン三世やプリンス・オブ・ウェールズ、イタリア王ウンベルトなど、時の権力者たちにこの犬を売ることで、普及に努めたという。第二次大戦時にはほぼ絶滅状態に陥いったが、その後熱心な愛好家たちの努力で復活した。ドイツをはじめ、イギリス、アメリカでも高い評価を得るまでになり、家庭犬として多くの人々に可愛がられている。
■外見的特徴
わずかにウェーブのかかった被毛は、滑らかで防水性にも優れている。毛色は赤砂色、淡黄色、ゴールデン、赤褐色などで、いずれの色でも毛先に黒が入っていてもよいとされている。骨太ながっしりした体格をしており、頭蓋は幅広く、両目の間にははっきりとしたシワが刻まれている。鼻吻部は長く突き出たような感じで、黒いマスク状の模様が耳まで達し、唇は引き締まっている。目は小さめで、垂れた耳は長さと幅がほぼ同じ。被毛が多い太い垂れた尾は、飛節のやや上までの長さである。また大きく丸みを帯びた趾の指には、水かきがついている。
■性 格
とてもおとなしい性格で、滅多なことでは吠えないので番犬には向かないといえる。いつもゆったりと構えており、のんびりと過ごすような穏やかさがある。そのため子どもの遊び相手も安心して任せられる。人間とのふれあいを求めるタイプで、特に飼い主家族とは親密な関係を望んでいる。感情表現も豊かでおおらか。嬉しいことがあったとき、散歩の準備を始めたとき、尾を振って素直に喜びを伝える。大型犬なので、早いうちからの正しいしつけが大切だが、愛情をもって訓練すれば、しっかりと応えてくれるだろう。通常は温厚でも、家族の緊急事態には防衛本能を発揮し、家族をしっかり守ることに務める。
■飼 育
日常的な手入れは、運動後のブラッシング程度で十分だ。被毛の汚れが気になるときは、固く絞ったタオルなどで、全身を拭いてやるといい。耳の手入れやシャンプーを、月に1度程度の割合で実行してやる。また春から初夏にかけての換毛期には、スリッカーブラシや金属製コームを使って、死毛を十分に取ってやることが大切だ。
■健康上の注意点
犬種的にむやみに走り回るタイプではないが、散歩は好きである。引き運動を中心に1日2回、最低30分〜1時間程度の運動を心がけたい。また、かなり寒くても喜んで泳ぐほど水泳も得意なので、水辺に出かけるときは、一緒に連れて行ってやりたい。食事は若犬から成犬なら1日1、2回、適量を与える。内容としては、栄養バランスのよいドライタイプのドッグフードに、肉類や内臓類を煮たタンパク質、乾燥小魚やチーズなどのカルシウム、パンやご飯などの穀類、缶詰フードなどを加えた混合食でいい。人間食の与えグセに注意し、過食や偏食にも気を配りたい。
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