超大型犬:ニューファンドランド
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【体 高】66〜71cm
【体 重】45〜68kg
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■ルーツ
16世紀の末ごろイギリスやフランスの漁師が、ニューファンドランド海域に出漁したときに連れていた犬という説や、ノルウェー人によってもち込まれた犬にレトリーバーを交配して作出されたという説、グレート・ピレニーズが祖先犬であるという説と諸説があり、その詳細に関しては不明な点が多い。19世紀のはじめ、ニューファンドランドからヨーロッパへもち込まれ、人気犬種になった。当時のイギリスの画家ランドースィーア卿が、黒と白の2色毛のニューファンドランドを描き、この毛色の犬が一躍人気を集めたという経緯もある。さらに20世紀のアメリカの画家メガリーがこの犬を描くなど、昔も今も画家に訴える魅力のある犬種であることに違いはないようだ。今日では家庭犬として、北欧諸国を中心に多く飼われている。
■外見的特徴
どっしりとした体格をもった犬種である。油脂分を含むダブルコートの厚い被毛は、反対方向になでつけてもすぐに元にもどる。四肢は飾り毛におおわれ、尾にも十分な毛が生えている。基本的な毛色は、単色では黒、茶が一般的だ。ランドスィーアは白地に黒斑で、頭部は黒一色かまたは黒字に口吻のみ白が入り、ブレーズとして入っていても問題ないとされる。島で培われただけあって、足に沼地や海岸を歩くための水かきがついているのも特徴である。
■性 格
利口で飼い主には従順な犬種である。その上おだやかで、豊かな表情をもち、育ち盛りの子どもたちのよい遊び相手になってくれる。他の犬との同居も問題なく、家庭で飼えば信頼のできる友人になるだろう。犬に関する話にもよく登場し、海などで溺れかけた人を救ったという話は、しばしばささやかれる。
■飼 育
犬が健康体であれば、それほど神経質にグルーミングする必要はない。しかし、その輝くような毛並みを保つためには、きちんとした手入れをしてやるようにする。この犬の特徴である、足に水かきをもつため、犬舎の中に外から泥やゴミをもちこむことがよくある。また、泳いだら真水でよく洗い、よく乾かしてやること。ブラッシングも重要なポイントである。
■健康上の注意点
運動量の豊富な犬種ゆえ、運動のためのスペースは必要になる。引き運動に加え、たまに泳がせてやると、犬にとって精神的に大きなプラスになるだろう。陸上、水上問わず何の抵抗もなく作業できる犬で、荷車を引くなどは彼らにとって恰好のスポーツになるといえるだろう。食事は、栄養面で偏らないように良質なものを与えることが重要である。成長が早く、あっという間に筋骨の充実した成犬となるため、年齢などに合わせてその分量の調整は怠らないこと。被毛が厚いため、暑い季節は苦手といえる。股関節形成不全がよくみられる。
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