大型犬:ジャイアント・シュナウザー
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【体 高】60〜70cm
【体 重】32〜35kg
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■ルーツ
牛や馬を追うことを目的として改良が試みられた、シュナウザーの1タイプ。ドイツのバイエルンで活躍した、歴史の古い牧羊犬スタンダード・シュナウザーをもとに、もっと大きな体が必要なことから、19世紀はじめ他の犬種との交配により、大型に改良された。作出には、グレート・デーン、プーデル・ポインターなどの血が導入されたと考えられるが、詳細は明らかではない。誕生した当時は、名前も様々だったという。犬による牛や羊の護送の禁止後、警察犬に登用されて好評を得て、1915年頃には有能な使役犬として世界的に広まった。
■外見的特徴
頑丈な体形は、力強い筋肉におおわれた、正方形に近いスクエア(四角)型。四肢は、しなやかに引き締まり、適度にたくましい筋肉質である。尾は第3尾椎骨を残して4〜8cm程度に断尾される。頭顔はストップと呼ばれ目の間のくぼみが明確でなく、硬い頬ひげがあるのが特徴だ。また目の周囲を囲むような、長い眉をもっている。長く密に生えた被毛は、針金状の硬いダブルコートで、毛色はソルト&ペッパーおよび黒、ブラック・タン。
■性 格
愛情が深く、頼りがいのあることで知られている。強い防衛本能をもちながら人間には忠実と、番犬として適している。利発で感覚が鋭く、大胆で活発だ。災害救助、爆発物発見に従事して、評価も高い警察犬でもある。しつけはしやすいが、犬自体の感受性も強いので、厳格な訓練より地道で一貫した方法が適しているだろう。普段は温和で、家庭犬としても優秀だ。
■飼 育
針金状の上毛は管理が容易だが、もつれやすいため毎日のブラッシングが必要である。また、食後に汚れやすい口のまわりは、手入れをして清潔さを保つ。室内犬なら定期的にシャンプーを行い、ドライヤーで乾燥させるとよい。目と耳のまわりは、先の丸いはさみでトリミングするようにする。また専門家に任せた定期的なトリミングも実行するようにしたい。
■健康上の注意点
活動的な犬で、適度な運動が必要になる。1日2、3回、20〜30分程度の引き運動を実行したい。時間や距離といった内容は、犬の年齢や体調、季節に応じて変化をつけてやるといいだろう。 広場での自由運動も欠かせない。ただしスタンダード・シュナウザーより運動量は少なめだ。食事は特に配慮はいらないが、若犬から成犬では1日1、2回が目安となる。内容としては、歯の健康によい栄養バランスに優れたドライフードをベースに、タンパク質やカルシウム、穀類、犬の好む缶詰フードなどを加えた、混合食を与えるのが手軽でいいだろう。股関節形成不全や、遺伝性の眼病に注意したい。
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