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ブタアシバンディクートにまつわるエピソード。
ブタアシバンディクートにまつわるエピソード。
尻尾があるかないかは、生物にとって大きな特徴でもあるといっていい。同じネズミの仲間でもマウスにはしっかりとした尾があるが、ハムスターでは小さくそれほど目立たない。すでに絶滅したと考えられている有袋類、ブタアシバンディクート。その発見にあたり、この尻尾のあるなしで、ひともんちゃくあったようだ。最初にみつかった動物には尾がなく、ついでよく似た動物として尾のあるものがみつかり、別の名前で紹介された。さて尾がない種類が珍しいということになり、懸命な捜索が始まった。実は最初にみつかったものが闘争など何らかの理由で、尾を失ったというのがことの真相だったようである。

オーストラリア大陸は不思議なところだ。コアラやカンガルーに代表される有袋類など、この大陸に暮らす動物たちが、ほとんど固有であるといっていいからだ。その名前を取ってみても、ある意味ユニークである。有袋類を意味するフクロをいろいろな動物の名前の前につければ、たいていオーストラリアに実在する動物になったりする。フクロオオカミ、フクロモモンガ、フクロギツネといったあんばいだ。もちろんそれらの動物が類縁があるというわけではなく、単に外見が似かよっているだけに過ぎない。

その有袋類の中に、バンディクートと呼ばれる一群の動物がいる。先のフクロをつけた名前としては、以前はフクロアナグマとも呼ばれていた。その実際の外見であるが、アナグマというよりはむしろウサギを思わせる。耳が長く小型なため、フクロウサギとも呼ばれる。

このバンディクートの仲間だが、実は20種類以上あるとされている。そのうちのひとつがブタアシバンディクートだ。なんともすごい名前だが、脚の指が2本だけ発達しそれがブタの脚を思わせるためにその名前となったようだ。学名につけられた名前にも、「ブタの脚をもつもの」という意味がある。ちょっと見てみたくもあるが、すでに実在はしない。絶滅してしまったのではないかと考えられている動物だからである。

彼らの発見にあたっては、ひとつのエピソードが残っている。実は最初に得られたブタアシバンディクートには尾がなかった。そのためそれも学名をつける上で取り入れられ、「尾がない」という意味の言葉が与えられている。その後このブタアシバンディクートにそっくりで、尾が長い動物が見つかり、新種としてそれにも別の名前がつけられた。

さて、尾がないブタアシバンディクートが非常に珍しいということになり、しゃにむにウォンテッドがかけられたが、一向に見つからない状態が続いたようだ。そして1857年、ある学者の求めに応じた現地人が、尾のないくだんの動物をもってきた。現地人に採集までの経緯を問いただしたところ、学者が喜ぶだろうと、なんと尻尾を切ったものを差し出したということがわかった。それがことの成り行き、真相のようである。

ブタアシバンディクートには、実際には立派な尾があることがその後判明してきた。では、なぜ当初みつかったものには尾がなかったのか?実はこの動物、外見には似合わず非常に気性が荒く、闘争によって尾がなくなっててしまうことも間々あったようだ。そして当初見つかったものが、たまたまそうした原因で尾を失ったものだったということのようである。この珍妙な名前とエピソードをもった動物だが、ほとんど注目をされることもなく1960年代からその生存が確認されていない。

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