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カンムリシロムク。守るのも、絶やすのも人間。
カンムリシロムク。守るのも、絶やすのも人間。
まっ白な体に、くっきりと入ったブルーのアイライン。ムクドリの仲間特有のスマートなフォルムをもった鳥がカンムリシロムクだ。

 世界的に有名な観光地としても知られるバリ島に分布する鳥で、バリ島の固有種として知られている。1900年代前半に発見された種類で、発見当時から決して個体数の多い鳥ではなかったが、それが現在では絶滅が危ぶまれるほどに数を減らしているといわれている。森林の伐採など、生息地の環境の変化による減少は他の野生動物同様ご多分にもれないが、彼らに関してはその美しい姿が災いした。飼い鳥としての需要から、捕獲が続けられたのである。このまででは日本のトキ同様の末路をたどるようにも考えられなくもない。  だが、幸いにも彼らは、日本をはじめ世界各国の動物園で飼育されていた。その数は1000羽以上にも登るようで、野生下の個体群をはるかに凌ぐ数のようだ。当然そうした施設によって飼育下での繁殖も試みられており、インドネシア政府はもとより、アメリカやヨーロッパなどの動物園が協力して、このカンムリシロムクの保護に対するプロジェクトがスタートした。これは生息地となっている自然の環境を保護したうえで、密猟などを監視し、さらには飼育下で繁殖した個体を再び自然に戻す試みである。日本の動物園の参加ももちろん例外ではない。遺伝的な問題に配慮して繁殖させる個体を識別し、その血統はしっかりと管理されている。  とはいえこうした試みは、楽観視することはできない。今でも現地ではプランテーションなどの開発が進んでおり、保護されているカンムリシロムクでも、以前と同様その美しい姿ゆえ、密猟の対象にもなり続けている。一方ではその存在を守る人間、そしてその存在を断とうとしているのもこれまた人間なのである。

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