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帰化生物について考えよう。
帰化生物について考えよう。
前回豆知識では日本に運ばれて定着したとされる動物、ハクビシンについて取り上げてみた。今日ではこのハクビシンのほかにも多くの帰化生物たちがおり、その数は200種類を越えるともいわれている。代表的なところでは、しばしばマスコミでも取り上げられるブラックバスやアライグマ、各地でその勢力を広げつつあるミドリガメといったところだろうか。「帰化動物」という言葉は、単に本来分布しているところ以外で暮らしているということをいうのではない。その環境で繁殖し、繁殖している生物をさしている。これにより当然、本来生息していた生物たちは少なからず影響を受けることになる。

動物がその分布を広げるのは、通常陸でつながっていて、かつ暮らしていく上で問題が生じないというのが大前提になる。日本は完全な島国。地球の歴史的には大陸と地つながりになったりもしているが、今日では海洋によって分断された島といっていいだろう。

固有種を含めていろいろな動物たちを育んでいるが、中にはもともと日本にはおらず、外国から移入した種類も少なくはないようだ。そしてそうした生物たちは、いかにも悪者みたいな扱いを受け、しばしば新聞やテレビなどマスコミでも取り上げられたりする。彼らは本当に悪者なのだろうか?

現在わが国に帰化したといわれている生物は200種近くがいるらしい。帰化とは厳密にいうと日本の環境に順応して、さらにそこで繁殖して子孫を残しているものをいう。したがって東京湾に現われて話題を呼んでいるアゴヒゲアザラシのタマちゃんがそうかというと、いまのところそうではない。本来彼らが暮らしているのは北極圏を中心にした海である。日本に帰化した種類としてよく話題になるのはアライグマやブラックバス、ミドリガメ(正しくはミシシッピアカミミガメ:写真)といった連中だろうか?

単純には出会える生物が多くなるわけだが、一番問題視されるのが彼らが定着したことによる、もともといた生物への影響である。たとえばブラックバス。北米に分布する淡水魚で、魚食性の性質をもつ。食料として輸入されたのがきっかけで、今日現地ではゲームフィッシングが盛んであり、日本に定着した後はバスフィッシングがブームにもなり、各地に放流された。先にもふれたように魚食性の彼らは、日本在来の小型の魚を餌としてその数を増やし、淡水での漁業にも影響を与えている。

アライグマに関してはテレビのアニメの影響もあり、ペットとしてもち込まれたものが様々な理由で野性化して、それらが定着しているようである。カナダ南部からパナマにかけて分布している小獣で、ちょっとタヌキに似た風貌である。木登りがとてもうまく夜行性で、暗くなると木から降りて餌を探す。雑食性で何でも食べ、特に水辺でカエルや昆虫、小型の哺乳類、果実などを食べる。

北海道では野生化したかれらが帰化しているらしい。当然彼らと生息場所や餌などを共にする、もともといたキツネやタヌキたちにとっては脅威な存在である。さらには農作物に関しても被害が及び、愛玩のために日本へとやってきた動物が、槍玉に挙げられる結果となっている。しかし果たして彼らも害獣なのだろうか?実際に幼獣の間は扱いやすいが、成長したものではかなり凶暴な部分をみせるようだ。こうした野生動物は、現実にはアニメのようなわけにはいかないようである。とはいれ、彼らを輸入したのも人間、そして野に放ったのもやはり人間である。帰化生物の定住の陰には、いつも人が介在している。

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